日時 |
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平成21年1月9日(金) 13:30−15:00 |
場所
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発達障害研究所 1階共同セミナー室
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演題 |
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細胞骨格関連分子による神経細胞の移動と形態変化の制御 |
講師 |
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川内 健史(かわうち たけし) 講師 (慶應義塾大学医学部 解剖学教室)
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講演要旨 |
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大脳皮質形成において最終分裂を終えた神経細胞の大部分はまず多極性細胞となり、その後1本の先導突起を持つロコモーション細胞へと形態変化し、最終配置部位までの長い距離を移動する。移動神経細胞の形態変化の異常は滑脳症などの重篤な脳疾患と関連があると考えられているが、その分子機構については未解明な点が多い。我々は簡便に個体への遺伝子導入を行える子宮内エレクトロポレーション法などを用いた「個体レベルでの分子細胞生物学(in vivo cell biology)」により、Cdk5-p27kip1経路が多極性細胞の形態を制御していること、JNK-MAP1B経路が微小管の安定性を調節することにより先導突起形成に関わることを明らかにした。また、現在我々は組織培養系のタイムラプス観察などを用いて、先導突起形成後のロコモーション細胞の移動や形態変化におけるCdk5の役割についても解析しており、合わせて議論したい。
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