こども環境学会 平成25年度論文賞を受賞
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教育福祉学部 共生福祉研究室 舟橋 厚室長が筑波大学・中部アニマルセラピー協会との共同研究に基づく英文論文で平成25年度第9回子ども環境学会
論文賞と優秀ポスター発表賞をダブル受賞しました。(26年4月26日〜27日開催のこども環境学会大会にて表彰)
論文賞対象論文:「動物介在活動中の自閉症児の笑顔は自閉症児の社会にポジティブな行動を促進する― 笑顔識別インタフェイスによる定量的解析」
The Smiles of a Child with Autism Spectrum Disorder During an Animal-assisted Activity May Facilitate Social Positive Behaviors -Quantitative Analysis with Smile-detecting Interface. Atsushi Funahashi ・ Anna Gruebler ・ Takeshi Aoki ・ Hideki Kadone ・ Kenji Suzuki
Journal of Autism and Developmental Disorders, (2014) 44, 685-693.
本研究は、自閉症スペクトラム障害のある子ども(ASD 児)が、犬と触れ合うことで生起する笑顔の表情筋活動を笑顔識別インタフェイスで笑顔関連筋電信号として解析し、快情動によってもたらされた笑顔量が、ASD 児に社会的に前向きな行動や社会的に望ましい行動を促進する要素となることを、定量解析的に明らかにしたものである。動物と関わることにより生起するASD 児の笑顔という主観的な現象が、ポジティブで望ましい社会的行動に繋がることを客観的、定量解析的に明らかにしている点で注目に値する研究である。また、動物介在教育や動物介在療法、あるいは動物介在活動が、自閉症児の心の発達には欠かすことのできない要素であることを実証的かつ説得的に明らかにした優れた研究という点でも、こども環境に関する実に斬新な知見が多く含まれている。審査委員5名のうち3名が9点(10 点満点)を付けており、自閉症児と動物とのインターアクションという、これまで見過ごされてきた「こども環境の新しい地平」を切り拓いたという点でも、本学会の論文著作賞候補として十分な価値があると判断できる。(学会賞審査委員長:高橋 勝)
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