【掲載文に関して】
このコーナーでは、本施設の広報紙「コロニーだより」の連載記事を一部加筆して掲載しています。私たちは、できるかぎり「平易な表現による、わかりやすい文章」でお知らせすることを心がけました。しかし、限られた紙面に掲載した文章であるため、説明や表現が不十分に感じられるかもしれません。お気づきになられた点がありましたら、お聞かせください。
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更新日:平成22年11月22日 |
平 成 2 2 年 度 |
コロニーだより掲載版 |
ルーキーズレポート コロニーから世界へ発信 |
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新生児脳障害の治療をめざして
発達障害研究所 病理学部 武井 史郎
近年は新生児医療の発達により、それまでには考えられなかった低体重児や早産児が無事出産されるようになりました。その一方で問題になっているのは、これらの児の予後であります。低体重や早期で出生した場合、臓器が未熟であることが多いため、生後の臓器機能不全による様々な病気のリスクが高まります。なかでも発症後の治療が難しい脳障害のリスクは重要な問題です。
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掲載:平成22年11月19日
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不快感情と上手く付き合うために
発達障害研究所 教育福祉学部 飯田 沙依亜
●はじめに●
「感情は、私たちの生活を豊かにする大事なパートナーである。」突然このように言われても怒りや不安、恐怖、悲しみなどの不快な感情については多くの人が納得できないと思います。大事な試験で緊張や不安から実力を十分に発揮できなかった経験や、怒りや苛立ちに任せて、大切な人を傷つけてしまった経験など、このような失敗経験は誰にでも少なからずあるのではないでしょうか。
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掲載:平成22年10月21日
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脳を守る細胞、ミクログリア
発達障害研究所 病理学部 石井さなえ
脳の中には大きくわけて2種類の細胞が含まれています。神経細胞(ニューロン)とそれを支える神経膠細胞(グリア細胞)です。非常に単純に説明すると、ニューロンは私たちが見たり聞いたり触ったりした情報を処理する主体で、そのニューロンを支え栄養を与えるのがグリア細胞だといわれています。
グリア細胞は主に3種類あり、アストロサイト、オリゴデンドロサイト、ミクログリアと呼ばれています。その中でミクログリアはちょっと変わった細胞です。脳内の他の細胞がみな神経外胚葉に由来するのに対し、ミクログリアだけは骨髄系の白血球の一種に由来します。前者が特定の場所で一定の形を保ちながら機能を発揮するのに対し、ミクログリアは脳内で何か異常が起これば直ちにそこに移動し、形を大きく変化させ、・・・
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掲載:平成22年9月21日 |
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ゲノムを読み取る 読み取り異常と精神疾患の関連をさぐる
発達障害研究所 発生障害学部 鈴木美穂
私たち発生障害学部では、自閉症などの精神疾患の患者さんの脳において、病気の原因となっている遺伝子の働きの異常を明らかにし、それを治療に役立てることを目的とした研究を行っています。
精神疾患の“原因遺伝子”を探す試みは、10年ほど前から世界中の研究室で行われています。2003年の「ヒトゲノム計画」により人間の遺伝情報がすべて明らかになってから、“原因遺伝子”探索は一層加速し、今では私たちの持っている遺伝子すべてはひととおり調べられてしまいました。ところが、探していた“原因遺伝子”はなかなか見つかりません。それはなぜでしょうか。
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掲載:平成22年8月30日 |
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脳を作り上げるメカニズム その解明を目指して
発達障害研究所 神経制御学部 篠田友靖
体の臓器のなかのひとつとしての「脳」の役割といえば、多くの方が容易に想像出来ると思います。「考えること」、「記憶すること」、「見たり聞いたりした情報を処理すること」など、これらはいずれも「脳」で行われていることです。ところで、「脳」はどんなかたちをしているのでしょうか?
多くの方が思い浮かべるのは「シワがたくさん有る半球状」のもの(図1)でしょう。これは大脳(より正確には前脳)とよばれる領域です。他にも脳幹(小脳などが含まれます)や脊髄といったものが互いに密接に関連して、いわゆる中枢神経系を形成しています。この実に複雑な形をしている中枢神経系は、おもに胎児の段階で造られていく(これを生物学では発生といいます)ことが以前より判っていました。神経制御学部では特に大脳の発生に着目して、そのメカニズムの解明をめざしています。
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掲載:平成22年8月9日
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担当窓口
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TEL:0568-88-0811(内線3503) FAX:0568-88-0829 |