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心身の発達に障害のある人の地域生活と医療に関する研究

  • 研究代表:長谷川桜子(愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所、教育福祉学部)

 心身の発達に障害のある人が地域で生活していくためには、障害のある子どもの診療を専門的に行える医師や医療機関のみならず、より身近な地域で、また成人後にも各科の診療が受けられるよう、一般の医師の役割も重要である。しかし現状では、医師を養成する過程において、発達に障害のある人たちの医療について教育を受ける機会は保障されておらず、診療に困難や抵抗を感じる医師は少なくない。
 国連における障害者の権利に関する条約の批准、我が国での障害者差別解消法の施行、いくつかの大学での発達に障害がある人への医療学を専門とする寄附講座の設置等、障害のある人を分け隔てなく診療する医師を増やそうとする動きは近年、活発化の傾向にある。しかし、これまでの取り組みの少なさから、各養成機関でどのような教育が試みられているのか、また効果的、効率的な教育方法はどのようかなどについての研究はまだあまり蓄積されていない。こういったテーマについて、名古屋大学の障害児(者)医療学寄附講座やコロニー中央病院等と共同で研究を行っている。