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Williams 症候群患児の視覚認知機能について

  • 中村みほ(愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所、機能発達学部)
  • 渡辺昌子(岡崎自然科学研究機構生理学研究所、統合生理研究施設)
  • 柿木隆介(岡崎自然科学研究機構生理学研究所、統合生理研究施設)

 Williams 症候群は7番染色体に欠失を持つ隣接遺伝子症候群であるが、その認知機能には得意不得意の差が大きい点が特徴的であるとされており、適正な療育を行う上でその認知機能の解明は不可欠である。
 我々はWilliams 症候群の視覚認知機能に着目し、心理学的手法を用いてその認知障害の病態について検討するとともに、岡崎生理研との共同研究により、脳磁図を使用した本症候群の高次脳機能の検討を行っている。特に、物の動き、位置などの「where」の情報処理に関る、視覚認知背側経路の働きと、物の形、色、顔などの「what」の情報処理に関る腹側経路の働きについて、本症候群患者の臨床的な症状とのかかわりを検討している。