車いす利用者の簡易エネルギー消費量推定
鈴木伸治、里中綾子1、寺田恭子2、森田良文3
歩行可能な人では簡易に身体活動で消費されるエネルギーを推定する万歩計などの健康機器が利用できる。一方、車いす利用者では万歩計は利用できない。身体活動によるエネルギー消費は身体活動における筋活動などの総和である。そこで、われわれはある特定の筋収縮の物理的変化を電気信号に変換し、えられた電気信号を生理学的なエネルギー消費のデータをリファレンスとし、全身の身体活動によるエネルギー消費を推定することが可能であると仮説をたてた。この原理を利用し、筋収縮を検知する機器を開発し、車いす利用者においても万歩計か、それ以上の精度で消費エネルギーを推定しようと考えている。21年度までに実験プロトコルが確立できた。22年度はストレーンゲージを用いた予備実験を行ったが、センサーの疲労が激しく良い成果は得られなかった。22年度はストレーンゲージより有望と思われる圧力センサーに関する情報を得て試作機の開発を進めていたが、研究資金が確保できていないため現在休止中である。目下研究資金の確保が課題である。
1名古屋大学医学部大学院 2名古屋短期大学 3名古屋工業大学
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